新しいバイオリン

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

昨年作っていたビオラは既に完成し、最終の微調整をしているところです。
また、Guarneri 'del Gesu' 1741 'Kochanski'モデルのバイオリンも、ニスの最終仕上げに入っています。

そして、年が明けてから、新しいバイオリンの製作を始めました。
モデルは、Guarneri 'del Gesu' 1742 'Lord Wilton'です。
私が現在担当している作業は、スクロールです。

始めに、ネック材にカンナをかけてサイズを整え、直角を出します。
そして、ネックのアウトラインを描いて、ネックを切り出し、ヤスリできれいに形を整えます。
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デルジェスの後期の楽器は、形がとても個性的です。
例えば、この楽器のスクロールは、全く対象でないし、渦巻きの第2巻目がとても薄く、中心の目玉が飛び出しているように見えす^^。
こういった部分はこの楽器の特徴なので、なるべく同じような雰囲気が出るように、写真を見ながら少しずつ木を削っていきます。
学校にいるときは、左右対称でバランスの良い渦巻きが、良い渦巻きだったので、ちょっと変な感じです。
しかし、単に左右のバランスを崩すのではなく、オリジナルの雰囲気も大切にしなければならないので、結構難しいです。
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こちらが、オリジナル。
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